こんにちは、いつもありがとうございます。ガーデンやランドスケープのデザインをしている柏倉一統です。今回のブログは、最近新しく作ったウッドフェンスのお話しをお伝えできればと思いブログにしたいと思います。
目次
はじめに、生垣かウッドフェンスか
北海道などの自然が豊かな土地の塀に困ることがありまして、というのはお客様の要望として、「完全には隠したくないけれども敷地のわかるもの」といったことがあります。緑が豊かになるように解決するのであれば生垣に越したことはないのですが、生垣を作ったとしても、
- 育つまでに時間がかかる
- 毎年の刈り込みが必要
そんな問題点があります、利点としては
- グリーンで落ち着きのある贅沢な景観になる
- 柔らかい質感で地域にフレンドリーである
- 初期投資が比較的安い場合がある(生垣用に作ってある場合は除く)
ということになります。
材質の持つ質量
また、誰しもが緑が多ければ良いというわけでもなく、となるとフェンスの選択肢になります。あまり関係がないかもしれませんが、硬いイメージの順としてこんな感じになります。
生垣<ウッドフェンス<塀<石垣
イメージの硬い、柔らかいって表現はプロの現場の言葉なので馴染みがないと思いますが、物理的な硬さと見た目の硬さの問題です。
牧柵のようなウッドフェンス
話を戻すと、僕たちの場合は北海道で比較的に自然の多い場所でお仕事をいただいているので生垣もしくはウッドフェンス、自然な雰囲気の石垣が多くなります。今回のお庭の工事で作らせていただいた牧柵風のウッドフェンスになります。
デザインの発端
デザインは、今回も佐藤未季さんのデザインになります。イギリスの田園風景で見た栗の木でできた牧柵のイメージを、北海道の風景でも見ることができる放牧地の牧柵と融合してできたデザインになります。
「どうにか、優しい感じが受けられる牧柵がガーデンに応用できないか」
そのデザインに釧路で木材や家具、木工関連の工事をたくさんされている丸善木材株式会社さんにお力添えをいただきました。
2020年7月2日追記
未季さんからチェックを受けて思い出したのですが、一番最初に図面を描いたのは僕でした。
木材や加工について
木材はトドマツ材に浸透系の防腐処理を行い、直接地面に埋め込んでも20年の耐久性があるとの加工をしていただきました。なので仕上げの塗装などもしていなく、木材が本来持っている日に焼けて退色するのを待って味わう風合いになっています。
200ミリ× 100ミリの木材が柱になっていて、他のウッドフェンスに比べてサイズだけを聞いたら大きいように感じるかもしれませんが、ゆったりとした土地にどっしりとした牧柵風のフェンスは調和がとれます。
実施設計:丸善木材株式会社 鈴木社長
木材・木材加工:丸善木材株式会社
工事:株式会社サンガーデン
意匠デザイン:未季庭園設計事務所 佐藤未季/(株)キノ花園計画 柏倉一統
さいごに
今回、今まであったアイデアをはじめて実現化した牧柵風ウッドフェンスです。とても広い大地がある場所には合うデザインなので広まっていけばとても嬉しいです。
では、したっけ(^^)