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ガーデンデザイン探訪:ガーデンデザイナー、バニーギネスさんのすごいところを銀河庭園を例に検証してみた[銀河庭園@恵庭市北海道]

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こんにちは、いつもありがとうございます。こちらのお庭、ガーデンは2017年の9月に伺った際の写真になります。

では、早速。

銀河庭園

概要

項目 ことがら
所在  北海道恵庭市 
名称 銀河庭園
Galaxy ‘Ginga’ garden
サイズ 39ha
デザイナー Bunny Guinness(バニーギネス)
デザイン監修 吉谷桂子
オープン 2006年
オーナー 株式会社牧家| 

入場に関して

項目 ことがら 
入園時間  4月下旬 – 9月下旬:9:30 – 17:00 
10月上旬 – 11月上旬:9:30 – 16:00
入園料 65歳以上 1,000円
大人 1,200円
中学生以下 600円
障がい者、介護者 600円
大人1人に対して子供5人まで無料

ボートレースガーデン

 はい、イントロダクションはそっちのけでボートレースガーデンを行きましょう!
 このボートレースガーデンは2004年にデザイナーのバニー・ギネスさんがチェルシーフラワーショーで受賞したガーデンです。他のエリアのガーデンもチェルシーフラワーショーで受賞したガーデンを再現しているのですが。ここがこの銀河庭園の造成時に一番近い時期の受賞作品になっています。

 さて、ここのお庭から学べることは、なんでしょうか。

 上の写真から見ると、このお庭9月で結構お花も最高のシーズンを過ぎているのですが。このブルーとライムのカラーリングが素敵で爽やかではありませんか?水辺の植物も多様していて涼しげな雰囲気を醸しています。また画像には写っていませんがターフのかかったテーブルのあるコーナーがあるので、ゆったり過ごすことができます。

 この石張りなんかは、模様にボートレースのスゴロクのようになっていて。とっても小さいお子さんでも楽しめる仕掛けがあります。またこの行った日には実際にターフの場所でお子さんとお母さんがピクニックをしていて、男の子は走って遊んでいました。


 上のボートレースのスゴロクに合わせた線形のベンチもあってなんだか楽しくなります。


 木材でできたフェンス、アーチも一体的に連動したデザインがされていて違和感がありません。アーチのアールもとっても素敵なデザインですね。

 水辺から離れた場所には乾いた環境が好きなものを選んだ植栽がされています。後ろ側の塗り壁の塀と木材のフェンスが、日差しの移ろいや、細かい演出がされています。

 一つ一つのテーマガーデンを出るとそこにはバッファー的な空間があるのですが美しい曲線のデザインがされています。こういう部分も勉強になる部分がたくさんあります。

キッチンガーデン

 先ほどのボートレースガーデンは、とっても素敵なのですがもうデザイナーのお庭が欲しい人向けのデザインかと思います。とっても凝っていて素晴らしい。
 で、こちらのキッチンガーデンは自宅の小さなお庭の参考にも良いかとおもいました。


 こちらの写真は宿根性のスイートピーが大好きなので撮ってしまいました。アーチに絡まっているととっても素敵ですね。またキッチンガーデンなので豆のお花が咲くものを絡ませたのかと思います。


 こうやって、花壇を少し上にあげるレイズドベットにすることによって、キッチンガーデンに畝を作らなくて良いことになっています。で、この編み込みも意外と大変なんですが根気と丁寧さがあれば、枝を集めてDIYができます。これはプロが作っているのでとってもキレイですがね(^^)。こんなデザインあこがれますよねぇ。


 野菜以外にもハーブを植え込むことによって、小さなスペースの野菜の収穫、雰囲気、香りをあげています。

 この写真は背の高い木と背の低い木、草花の比率がとっても良くて参考になるかもしれません。またバニー・ギネスさんはカラーリーフを多用していて、あ、カラーリーフって赤い葉っぱや黄色い葉っぱ、銀色の葉っぱってことで緑以外の葉っぱのことです。それで、草木の形の違いが大きくも小さくも素晴らしい配置になっています。奥の紫のベンチも可愛くなり過ぎなく素敵にシャドーがかかった効果を見せていて実際よりも深く見えているかと思います。

 よく、白いベンチフェンスなどが日本のガーデニングでは好まれていますが、白はやっぱり膨張色なので、奥行き感の点ではなかなか難しいかと思います。また、その白いベンチが美しければブライトな光が当たった演出ができるのですが、質感も大事になってきますよね。僕はそう思います。

タイガーガーデン


 こちらは、虎の口を抜けたら現れるガーデンです、植栽もオリエンタルでアジアンなものが主体になっています。例えば、手前のカンナ奥のススキなんかはオリエンタルなイメージにぴったりですね。足元の舗装も、細かいものが使われていてアジアのリゾートにいるかのようなデザインになっています。

ドラゴンガーデン



 こちらは、ドラゴンの口から水が流れ出していて、水の使い方の勉強になりました。この水のチョボチョボが美しく見えるかどうかがデザイナーの腕の見せ所かと思います。けっこう、水の流れる量って難しくて、うるさくなく、存在する音ってなかなかできません。

オーチャード


 僕の勝手な勉強によるものもありますが、やっぱりイギリスのデザイナーは広い場所にオーチャードを作りたいものなんですね。かつて日本の大名だって、お庭の外側に梅林を作ったりしたものなので世界共通なのかもしれません。クラブアップルとナシが素敵に入っていました。

 また、このカーブ、素敵じゃないです?

 このカーブの先に何が広がるのかな?って思ってしまいます。

パーゴラとメドウ(草原系って感じの意味で捉えていただいて良いかと)


 こちらのメドウは、北海道のイメージをそのまま表現したのかななんて、思います。これって、すんごく難しんですよ。そのままの自然って人が心から安心ができることがないんですよね。それが、なんらかの建物からの眺めであれば美しいのですが、建物がないと人はとっても不安になります。それがパーゴラが和らげてくれて、また部分的に自然観を保った花壇を配置しているから安心してここでくつろげるものなんですよね。
 やっぱり、ここでも家族がランチを広げてピクニックをしていました。

バニー・ギネスさんのすごいところを銀河庭園を例に

カラーリングのセンス

 お庭の世界ってカラーリングがまだまだイマイチな部分があります。イマイチってのはファッションや他のデザイン業界に比べて甘いって意味で、悪い訳ではないのですが、だって自然にはいろんな色のお花が咲いているのですから。ってのは別において。イギリスのチェルシーショーを賑わせているデザイナーさんって、園芸的な要素はもちろんのこと、それにプラスカラーリングの絶妙な部分を魅せてくれます。それぞれのデザイナーさんに特徴があって、そこをマニアックに攻めても面白いですよ。

 他にも緑であってもテクスチャの違いを魅せてくれたり、他にもお花の形でも素敵な演出があったりします。ま、そこらへんは別の機会にでも。



例えば上に出てきた写真を白黒にしても美しいのです。

演出の素晴らしさ

やっぱりちゃんと囲む場所は囲んで、他の人が気にならないデザインになっています。それはカーブで「見えがくれ(庭園用語で見えるけど、見えない、チラリズムの文化と思っていただければ良いかと)」を演出したり、生垣で絶妙に隠れていたりしています。あとワザと細い道を使ったりしています。ランドスケープデザインの世界になると細すぎる道をつけるのは勇気がいる行為なのですが、ここはガーデンであるのでコレが活きてきています。

 また細くて、暗い部分を使って、光の演出も行なっています。それって建築用語でいうところのシーケンス(シーンの連続みたいな映像みたいな)のデザインも入念に行われているのかと思います。例えば、ディズニーランドのスプラッシュマウンテンなんかは、仄暗い場所から一気に明るい演出の代表的なものですよね。

www.ohakuma.com

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彫刻の美しさ

 ところどころに彫刻が置かれていて、それは素材が流木であったりしていて、とても美しくガーデンの景に馴染んでいます。例えばホームセンターとかで、よく白い天使の彫刻が好まれたりしますが、それって日本の雰囲気に合わないですよね。個人個人のイメージで好きな場合は置いても全然よいと思いますが、例えば僕は好んではデザインに入れません。素材とか、歴史的な面で合わないのです。

 バニー・ギネスさんは北海道にいそうな動物を流木で作ったりしていて。また、ドラゴンやタイガーなんかはアジアの中の物語的ですよね。北海道もアジアの一部ですから。

樹木とお花のバランス

 これって、プロになれば当たり前なんですがお花に傾いてしまったり、植木に傾いたりしてしまうことってあるんですよね。前回記事に書いた日本の過去の巨人もお花の知識と使いかたを知っていたのです。

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 そうなんです、日本の庭園って、カチッとした植木と苔ってイメージがあるかと思うんですが、過去にもメドウに挑戦した賢人がいるんですよ。

バニ・ギネスさんも樹木と草花の比率がとても美しく感じました。

さいごに

ここまで書いて、疲れてきたのでやめようかと思うんですが、今、とっても活躍しているデザイナーさんから気づかされる部分もたくさんあって、輝かしい先輩のあとを必死に走っています。他の人のデザインから教えていただけることたくさんありますね。勉強になりました。

あ、今年は4月28日にオープンですって!!

では、この辺で。

したっけ!また。

最後まで、読んでいただきましてありがとうございます。

出てきたテーブル、チェア

参考文献:

www.ecorinvillage.com

えこりん村 – Wikipedia


ガーデンとランドスケープデザインの木野花園計画

Kino Garden Project Co. /木野花園計画 – ガーデン、ランドスケープデザインの木野花園計画


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